怪我と上手く付き合う

06.20 14:18

スケーターに怪我はつきものですよね。グリッチョなんてものはスケーターだったら一度は経験した方も多いと思います。

グリッチョとは足関節でいう内反捻挫のことで、足の裏が内側に向く方向に捻ることを言います。スケート以外にも着地動作の多いスポーツは内反捻挫が多く、バスケットボール選手においては、80%以上の選手に足関節内反捻挫の既往があるといいます。受傷すると靭帯損傷をしたり、場合によっては骨折に至る人もいて、プレイヤーとして長期の休息をとらざる負えない深刻な状況にまで陥ることがあります。そして、その後の後遺症として、動作時、足関節に自覚的不安定感が残り易く、パフォーマンスや競技能力低下に繋がるケースも少なくありません。足関節内反捻挫を疑似体験させ足関節にストレスを加えると、ある特定の筋肉(足関節を安定させる)の活動が遅くなったという研究結果も報告されています。さらには、足首が不安定になることで二次的障害に繋がり易くもなります。

しかし、昔の僕自身もそうですが “たかが捻挫” で練習を休もうという気にはなれません。そんな安易な考えをしていた頃は、無理をして練習してしまい無意識に痛めている足をかばうことで両足グリッチョをした事もありました。これはさすがに休まざるをえませんでしたが(笑)…。

休まなきゃいけないのは分かっていても滑りたい気持ちが勝ってしまうんですよね。ほとんどの人がこんな感じではないのでしょうか?医療職の立場から言えば痛みがある時には、まずは病院に行ってしっかりと休むことが最善の治療だと言います。しかし現実的なアドバイスをするとしたら、ケガや痛みとうまく付き合うための身体のケアをしてあげることです。スケート前や後にしっかりとケアをすることで、身体への負担を最小限にします。

例えば、負傷の度合いにもよりますがスケート前にテーピング、スケート後のアイシングをするなどの処置が必要です。また、練習する種類や練習時間などへの配慮も大切です。オーリーはするのはやめてマニュアルだけにしたり、ボールだけにするなど、出来るだけ足関節に負荷が少ない方法を選択することが現実的な方法だと考えます。ただ、痛み・腫れ・赤み・熱感がある場合は炎症状態なので安静をとってください。治りも遅くなり、痛みが続くため、思うような練習ができず効率が悪くなってしまいます。

ただ、自己判断で誤った処置をしてしまうと逆に悪化させてしまう事もあるので注意が必要です。ケア用品を正しく利用したり、専門家に見てもらうなどして、軽い怪我でも軽視せずしっかりと向き合う事が大切だと思います。この意識の違いは長い目で見た時、パフォーマンスの質、スケート寿命を上げることに繋がるはずです。皆さんが少しでも楽しくスケートライフを送れること願って…
それではまた…
SKATELOVE✴

Profile – Yuta Nakasaka(中坂優太)
SPONSOR:Nesta BrandeS SkateboardingDGKRoyal TrucksThe bearingsHornet wheelOKSS.L PARK
スケート歴18年、現在理学療法士として働く傍ら、自らも現役バリバリ活躍中の静岡のキーマン。コラムでは語り切れない、さらに踏み込んだ内容を個人に合わせ、具体的にアドバイスするスケートボード理論講座も不定期に開催中。詳しくはブログ(http://ameblo.jp/y-nakasaka/)にて。

RELATED POSTS

COLUMN 2017.03.21

重心について

スケートボードに乗る時に "重心" を意識したことはありますか?重心を理解すると転ぶプロセスが分かる…
COLUMN 2017.01.30

SKATELOVE

僕は現在、理学療法士としてリハビリという仕事をしています。仕事柄、人の動作を観察することが癖になって…
COLUMN 2017.04.20

支持基底面について

今回は、前回お話しした重心と密接な関係にある支持基底面についてお話したいと思います。この仕組みを理解…
COLUMN 2017.05.20

『SHIZUOKA UNITED…

今まで何度かパートを作成していますが、濃いパートづくりになったDVD作品『SHIZUOKA UNIT…

MOST POPULAR

COLUMN 2017.10.18

Change The Game

季節の変わり目で一番寂しい夏から秋。初夏のある日、実に8~9年ぶりに激し