heptagon #3

05.07 15:17

写真を撮っている時は予期せぬイレギュラーが沢山起きる。普段生きていても、あまり感じないで済むような事まで感じてしまって、余計にそういう事に神経質になってしまっていた時があった。

例えば通行人にしてもそうだ。外で写真を撮っていればそこを通ったりする人も当然いる訳で、そういう人が結果として撮影の邪魔になってしまう事もあったりするのだ。よくあったのが、今まさにやっているカーブに “どっこいせ” と座り始めてしまう人とか。ステアの入り口で携帯片手に、長時間ウロウロウロウロして、結果としてまるで故意にスケーターのアプローチを邪魔してるような感じになっちゃってる人とか。ストロボとかぜーんぶセッティングし終わったその瞬間にスポットの前に車横付けとか…。まぁ、イロイロいる訳で。でもそれって、撮ってる側の勝手な都合な訳で、相手からしたらそんな事で邪魔とか思われてイイ迷惑に違いない。いや本当に申し訳ない。

でも、以前は勝手な都合でしか物事を考えていなかったので、そういうのにやたらイライラしたりしていたのだった。で、そんなこんなで自分を見つめ直して、やっぱりそういうのって、撮影の途中で雨が降ってくるようなモノで避けようもなかったりするし、そんなことでイライラしても意味がないのでスッパリと気持ちを切り替えられるようになったのだが、未だにどうしても克服できないイレギュラーがある。

それは蚊に代表される昆虫たちだ。あいつらだけは本当に困る。特に暖かくなってくると途端にそれが顕著になってくる。以前にデング熱が話題になった時は特に勘ぐったが、そうじゃなくても容赦なく襲ってくる蚊の大群はそれを完全に防ぐ事ができない。身体中に虫除けスプレーを噴射し、蚊取り線香を縦横無尽に配置しても、奴らはそのスキマをくぐり抜けてくるのだ…。自分の身体に針を差し込まれ、今正に己の血液を吸われている状況でも、カメラで手が塞がれている場合はその蚊たちを尻目にシャッターを切る事しか出来ないのだ。なんという無力感。なんという痒み。さらにもっと怖いのがスズメバチ。あれは黒いモノに寄ってくるってね。実際、カメラがモロに黒くてね。ブンブン威嚇されると一気に戦意を喪失してしまう。あと、パっと足元見たらデカいムカデとか、ふくらはぎにヒルがくっ付いていたこともあったな…。「お前はどんな場所で撮影してるんだっ!」て思われるかも知れないが、そんなに大自然の中で撮影している訳じゃなくて、割と街っぽい普通の場所で撮影してるはずなんだけど、都会でも意外と色々な生き物がいるって事か。地球は人間だけのモノではないって事か。

さて、今年も暖かくなってきて、夏日を記録する日も出てきた。例年通り、蚊は俺の血を求めて沢山飛んでくるだろう。そして、隣国からは平然とミサイルが飛んでくるかも知れない。冗談みたいなニュースが普通にTVで流れてる。冗談を冗談として楽しめる、そんな平和な世の中であって欲しいなってつくづく思う。

Profile – MURAKEN(ムラケン)
ミレニアム以降のシーンにおいて、多くのスケートエピックを記録してきたフォトグラファー。トリック写真だけでなく、それに付随する心情写真やランドスケープにも定評がある。現在は専門誌の他にカルチャー誌、ファッション誌、そしてエキシビション開催やフォトブック製作など、活躍の場は多岐にわたる。

 

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